型染めはすべての工程が大切
日本の伝統的な染色技法の型染めは、デザインを決め、型紙を彫り、のりおきをし、染め、色止め、洗いと、単純な型染めでも多くの工程が必要とされる。
「すべての工程がおろそかにできないんですよ。一つひとつていねいにやればちゃんとした作品になります」と自らを「染色工」と呼ぶ山内武志さん。
実家が染め物をしていた縁で人間国宝の 故芹沢銈介(せりざわけいすけ)氏に師事し、6年間型染めを学んだ。
「型染めは模様がきっぱりしていて、潔い」と山内さん。
型紙をていねいに彫るから、その工程であいまいさが整理され、形ができ上がるからだとか。
手ぬぐい の型紙だけでも80種以上あるという。同じ型紙でも染め方や生地で雰囲気が変わるのが型染めの奥深さ。引き染めは刷毛で2、3回は染料を重ねていくが 「洗いの工程を終え、引き上げた瞬間は感動しますね」。

江戸時代には刺繍を生業としていた「ぬいや」で、 その後、染めも手がけるようになり、先代からは染めだけの「紺屋」に。
アトリエぬいやには伝統的な模様からモ ダンな模様のものまで、山内武志さんの作品が色々並ぶ。中でも、人気なのは上質な木綿生地を使って染めた手ぬぐいだ。

アトリエぬいや
〒430-0929 静岡県浜松市中区中央3-8-30
053-457-4777
11:00~18:00
定休日/火・水曜 夏季休暇
新東名 浜松浜北ICより約45分/東名高速 浜松ICより約20分
山内武志(やまうちたけし)プロフィール
染色家。昭和13年静岡県浜松市生まれ
浜松工業高校卒業後、芹沢染紙研究所に入門。師の創作の傍らで制作の一端に従事。
6年間の修行後帰郷し、日常さまざまな染物の要望に応え、また創作作品製作にも取り組む。現在も工房に立ち、染めと向き合い続けている。
略歴
1938 静岡県浜松市 紺屋に生まれる
1956 東京蒲田の芹沢染紙研究所に入門
1959 日本民芸館展 日本民芸館賞受賞
1962 地元浜松に帰郷し、ぬいや染物店 家業を継ぐ
1967 山内プリント研究所としてスクリーンプリント製作を始める
1976 フランス グラン・パレ美術館での「芹沢銈介展」展示準備に同行
1978 浜松市美術館で「芹沢銈介の身辺- 世界の染と織展」展示準備を任される
*** 山内プリント研究所から山内染色工房の屋号へ
2005 型染め商品と諸国工藝品の販売店「アトリエぬいや」を開業
2011 日本民芸館展 奨励賞受賞
現在 全国各地で展示会を開催